ホームグロウン・テロリズム

主に合衆国で使用される用語で、Googleさんによれば、2008年ころ発明された言葉のようだ。


Wikipediaの記事によれば、「しばしば、西側欧米諸国内では、国内での居住歴が十分にあり、イスラーム過激派メンバーではないものの、その過激思想に共鳴して、それら過激派と同様の方向性のテロ行為を、国内で独自活動として引き起こすことを示す。」とある。

ひと事ではない。

地下鉄サリン事件は1995年だった。これは明らかに同時多発テロである。また、主犯の松本智津夫の出自、オウム真理教の海外団体との接点を鑑みれば、先の定義どおりでは無いが、文字通りの「ホームグロウンテロリズム」だ。アメリカに先立つこと13年、本当の犯罪先進国は日本だったのだ。

事件の呼称が「地下鉄サリンテロ事件」でなく、「地下鉄サリン事件」なのは何故だろう。同様のホームグロウン・テロが以降多数発生しているにも拘らず、これらを関連付けて系統立てて分析する報道が無いのは何故だろう。

これらを「ホームグロウンテロリズム」だと報じることは、自国が海外の敵対勢力に依って蝕まれ、攻撃されていることを広く知らしめることになる。残念ながら報道する側も、これら勢力に蝕まれているようだ。

先日の新宿南口の焼身自殺未遂事件も然りである。この事件そのものは、政治的主張に見せかけた左翼もどきの下手なプロパガンダだが、続く安倍政権叩きの報道、現役国会議員によるテロ擁護発言などを含めて考えれば、立派なテロリズムだ。そうで無くても、週末の繁華街に発火目的でガソリンを携行している段階で立派にテロリズムだ。

世間は集団的自衛権に関する憲法解釈云々で騒がしい。しかし、現実を把握して、よく考えてほしい。いったい誰が誰の為に騒いでいるのか。自衛の為の活動が「集団的」であるとか「個別的」てあるとかで内輪揉めしている状況では無い。戦争は既に始まっている、と考えた方がよいだろう。自衛隊内閣官房が仕事をしている間、国民が無視を決め込んで言い訳が無い。国土と家族を守るために静かに戦わなければならない。「ホームグロウンテロリズム」、これ以上に日本の危機を的確に描写する言葉は無い。一体、敵は誰だ、獅子身中の虫は何処だ。身辺の、TVの、ネットの事件を「ホームグロウンテロリズム」の語義に照らし合わせてほしい。